2010年01月23日
2010.1.18

木枯らしの散歩道。
藁色の芝生の下、
小さな小さな、エメラルドのきらめき。
顔を寄せてよく見ると、丁寧な三ツ葉の、
シロツメ草だ。
ヨーロッパ原産のこの草が、どうやって日本に辿り着いたのかについては、
健気な秘話がある。
江戸時代の終わり、
はるばるオランダから将軍に贈り物が届けられた。
その贈り物はガラス製の花瓶だったそうだが、
そのとき梱包材としてこの草を乾燥したものが詰められていた。
その中の種子が芽を出して、広まったのが始まりらしい。
「詰草」
なのだ。
明るく楽しい広場。
馬や牛の大好物。
冬は土が凍って盛り上がろうとするのを防ぎ、
春は雪解け水で土の流れるのを防ぎ、
夏と秋は土を風食と雨蝕から護る。
こんなに働き者の植物はなかなかいない。
五月。
白い可憐な花をつけ、
女の子たちはおしゃべりをしながら、
その花で、首飾りと花冠を束ねる。
この小さな葉っぱには爽やかな未来が詰まっている。
透明な懐かしさ。
穏やかな緑の風が立ち、
失われた時間が戻ってくる。

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