2005年10月19日

2005.10.19

台風20号がどこまで来てるか見るために、とっておきの海辺へ行った。雑として然。

決して穏やかではなかったが、遠浅の先の…もっと奥深い部分から、
沸き立つ如く溢れる波は美しくて、20号は美人だと感じた。

双方向から吹いている風に規律はなく、それらが織り成す砂浜の波紋は、あれは万華鏡。
砕けて尚美し。
突風に烏がハジカレテ… その光景は、高速道路を飛んでいた蝶を連想させた。
それらは、後方に流れて消えた。

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空気は輝いて、そこで食べるチップスターの塩味は、確かに波の味だった。
コーラは、辛いことがあると飲みたくなる。
炭酸の刺激は、多分ココロをマッサージした。
天然の大音響に、もう何も聞こえない、すでに語ることも尽きて、
不図、昔好きだった映画のワンシーンを思い出した。そして、もう一度観てみたいと思った。

クッキーは、風と浜辺を駆け回り、無邪気に流木を拾って回った。
自分の2倍の長さの流木にも臆することなく、それを集めては、時々砂に絵を描いた。
その絵は私をちょっと明るくした。

光線の反射でその色が変わる。20号は気紛れだ。だけどそれは、いかにも20号らしかった。
陽は、まもなく傾き、私は松林を引きかえした。

20号と、祭り囃子の稽古の笛が、私の家まで着いて来た。

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