2006年04月29日

2006.4.29

そのバリケンは、公園の池の縁をスミカにしました。
しかし、私は、そのバリケンが水に入って泳ぐ様を、一度も見た事がありません。
バリケンは、おそらく、泳げないのです。

何故、池の縁にいる?

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バリケンは、もともと南米に生息するらしいのです。
公園の親切な貼紙に、そう書いてありました。
そしてその紙に、このバリケンは、従来は飼われていたもので、
誰かが捨てたのが住み着いたのだろうと付け足してありました。
日頃のこのバリケンの、なんとなくふてぶてしい態度の裏に、
そんな哀しい過去が潜んでいたなんて!

池の縁から離れないのも、飼主が迎えに来るのを待ってる所以かもしれません。
よく観察してみると、たまに遠くを見つめている…ようにも見えます。

ああ、可愛そうなバリケン。クッキーは、毎朝、あなたを追い回すよね。
あなたは、決して羽ばたかず、垣根を縫って回避してるね。
そうだ、あなたはきっと、翔ぶことも出来ない…。ああ、可愛そうなバリケン。

明日もクッキーに追い掛けられるね。。

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元気出してね。。

2006年04月23日

2006.4.23

春は馬車に乗って、
5月は薔薇の季節、
ワルツが聞こえる、
ミツバチのダンス

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目指しているのは、
空中イチゴハウス
温かいうちに「さぁ!」召し上がれ!

夢の中で見た景色、
ブランコが揺れる、
ナイフの先に光る、
あれは5月の冷汗、

シロツメ草の花冠、
私はここの女王様、
通り魔が時と共に、
鱗粉をまき散らす
長い髪をほどいて、
ねぇ、一緒にここで眠りましょう!

林檎の花が咲いた、
白い花びら綺麗ね
私は、誰に問うた?
いつも一人だった!

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悲しみは、いつも外側で感じていたい。
つりがね草を、ココロの垣根にたくさん植えて、
侵入者には鐘を鳴らす。

鴇色の夕日が涙をこらえて、
私を憐れんで見ていました。

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今日はこれでおしまい。

2006年04月22日

2006.4.22

こんなに鮮やかに晴れた日は、彼等の旅立ちを想起する。

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私の家は昔から、なぜだか稀に、迷子のカメが滞在、逗留していきます。
それは、長雨の翌朝、玄関を開けると、こちらを真っ直ぐにみつめて、
「お世話になります」という風体で、忽然と姿を現わすのです。

そのカメ達をとりたててもてなすこともなかったけれど、邪険に追い払うこともしませんでした。
彼等は、庭先の石の上、芝生の緑、ツツジの木陰、木盥の水の中…
ようようの場所にくつろいで、逗留を楽しんでいるようでした。
私はカメに詳しくなかったし、別段すごく興味も湧かなかったけれど、家に動く者がいる感覚は新鮮で、
それも、坂の上にある我が家を選んで?やってきた訪問者に、ある親しみを持っていました。
それは、私以外の家族にも当て嵌まるようで、各々がなにげなく、カメ達の動向を観察しました。

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不思議に思うことはいくつかありました。
家は川のそばでもなく、池があるわけでもありません。
ましてや、おいしい食事を出すわけでもありません。
記憶にあるのは、ご飯粒をあげたくらいで、それも果たして、食べたのかどうか…
カメ達は、いったいなぜ我が家なのか?カメしか知れない、道しるべでもあるのでしょうか?

どこから来て、それから、どこに行ってしまうのか…

庭先に遊ぶ様子は、いかにも呑気で、観察しているこちらも欠伸が出るくらいです。
一日中、同じ場所から動かない奴もいます。
にもかかわらず、やってくる時といなくなる時は、
消えてしまったようにその存在がパタンと「無」になるのです。
それは、なんともいえない空虚の念を、幼い私に植え込みました。
こんなミステリアスな現象のわりに、動くさまは相変わらず武骨で、キレもなく、
果たしてこの現象と事象につながりはあるのか…、そんな事を考え込んだりもしたものです。

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訪問の驚きもさることながら、旅立ちはさらに突然でした。もちろん、挨拶などありません。
何匹かの旅立ちを経験して、私は、その後のカメの旅立ちを予見するようになりました。

朝起きて、空がまぶしいと窓を見て、鰯雲など出てる日は、旅立っていることが多いのでした。
私はその予見を、さりげなく、学校に出かける時に確認しました。
それから、旅立ったカメ達に再び出会うことはありません。
行きに依ったのなら、帰りも依って行けば良さそうなものだけど、
そんな律義なカメにはいまだ出会いません。

だけどもしかしたら、カメの世界では、年月の経過が、私が感じるより随分とゆっくりで、
カメにしてみたら、旅立ってからまだ幾日も過ぎてないかもしれません。
最近、なぜか、そう思えるようになりました。

「消えた」と直感したあの感覚は、カメ達がどこか別の時空に旅立った、
唯一の証しだったかもしれません。
あるいは、私もあの頃より年月を経て、
以前みたいに時間の流れを感じないからかもしれません。

いづれにしても、どれもこれもあやふやで、私の記憶さえもあやふやなようにも思われます。
だけど、確かに、カメはやってきたし、今日のような鮮やかに晴れた日にどこかへ旅立ったのです。

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それは、焼きたてのクッキーの香りに、ある種のノスタルジーを感じるように、
私の中に染み込んでいて、こんな日には、思い出さないではいられないのです。


カメに名前をつければ良かった。

2006年04月12日

2006.4.12

スミレ色したチューリップ。
急いでいる時の、ニンジンのみじん切りは大嫌い。
タマネギならなんとか平気。
パセリは乱みじん。
ジャガイモの皮はほとんど剥かない。

今日の湿った空気は、昔嗅いだことのある匂い。
あの時、グラジオラスの球根を、確かに花壇に植えました。

コスモスとタンポポの共通点は?

今日の花束を空に掲げて、ため息と深呼吸をふたつ。

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2006年04月06日

2006.4.6

最近のソラに雲を見ない
最後の渡り鳥と一緒に飛んで行ったみたいだ
今シベリアのホテルは満室
北で落ち合ってこれからの行方を、この2日で決定するという話だ
今年のトレンドは、「あまり群れないで浮かぶこと」
理想の形はレンズ雲
インパクトが重要だ

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シベリア土産はオーロラ饅頭
その時の気分で味が変わります

2006年04月03日

2006.4.3

air sands 光るカイト
うさぎをイメージした、白くて長い毛糸の帽子
冷たい四角のコンクリート 回る自転車…

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「この曲好き」って、もっと素直に言えた頃。
私は歌うのが好きだった。ピアノを弾くのが楽しかった。
先生には秘密…、スタッカートでジャンジャン編曲、
行進曲をありったけの力込めて、鍵盤叩くのが好きだった。

あるいは、「貴婦人の乗馬」!その明快なリズムと、曲目と、なんといっても、
ブルグミュラー練習曲の最後というところが気にいっていた。
私の弾く「貴婦人の乗馬」は、軍艦マーチのように勇ましかった。

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今日は、朝からこの曲が、私の中で渦巻いている。
しかも私が、かつて、弾き殴ったほうのそれだ。コミカルな目覚め。

私はいつしか大人になってて、ハーブティーをガブガブ飲んだ。


道に、グランドに、池の水面に…
サクラの花びらが無限に散って、この時間、季節が飽和した。

サクラには目もくれず、野球のボールを追いかけて遊ぶ少年の姿に、
このサクラはよく映えると感じた。
(まぶしい光。)
ユキヤナギをかざして遊ぶ、まだ幼い男の子。
男の子達の不安定な動きに、ユキヤナギは夢のように揺らいで…、
それがスローモーションで私の脳裏に木霊する。
過度に露出してシャッターを切る感覚に似ている。

気持ちいい。

そう、気持ちいい気持ち。

あべこべなタイミングで、いろんな事象が一致した瞬間!
信号機の色が変わった。

太陽を覆いたい雲はなくて、果てしなく雲は存在を忘れ、
ソラを埋め尽くす花の影で、たまに千切れて飛んでいく、
弓矢はまだ刺さったままに、あざみの花がわらっている、
私は手を繋ぎたいと感じる、
そんな瞬間!

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瞬間が波紋になって、私が常に瞬間!
私はこの瞬間生き続ける。

2006年04月01日

2006.4.1

ここは、
「ロマンチックレストラン。」

(美味しいね、美味しいね。)
ひそひそ、フォークとナイフがおしゃべり。
おしゃべりのテーマは、これからの楽しい未来。

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私の前世は魚だった?

昨日…、ヌルンと硬い、クジラにぶつかって死ぬ夢を見た。
私は、故郷を目指し、ぐんぐん水中を駆け抜けていた。
激しい衝撃!
真昼の空に風花舞って、それらが星の瞬きに変わった。
私は睫毛の隙間から、ぼんやりと、それらの変化を見つめた。
それらは、精一杯、美しかった。

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…波の音に頬が熱くなる。

私の前世は、レモン色したミニバラだった?
海を見下ろす岸壁、私は5月に花をつけた。
誰に気付かれることもなく、私は、ゆっくり深呼吸するのが好きだった。
潮風に花びらを弄ばれて、私は、波のもっと先を想った。
一瞬、太陽が遮られた!
ハトロン紙が飛ばされていく…

郵便配達の青年が、崖の上からこっちを見ている。
配達するはずの手紙だったか…、青年は、いつまでもこっちを見ている。

今も、絶え間ない波の音と、あの青年のまなざしが忘れられない。

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私は明日、小さな花柄ワンピースが着たい。

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