2006年01月07日

2006.1.7

引っ越した先には、大きな池がありました。

その池が、1月3日の宵の口から凍り始め、微かに波打つ湖面に星影が美しく、
カシオペア座は水蜜桃の匂いがしたような気がします。
これが、初めて見た夜の池です。

解けたり凍りついたり…、繰り返し繰り返し…、今朝行ってみたら白鳥が5羽飛来していました。
毎冬の年中行事なのか、あるいは稀なことなのか、私にはわからないけれど、
白鳥は戸惑った素振りもなく、やわらかな太陽に背筋を伸ばしてスルスルと湖面をすべっていました。

白鳥達に先住のカモメもカモも続いてすべり、私はその縁をクッキーとフラフラ散歩しました。
冷たい風は湖面の氷そのものです。散歩の歩調はいつもと変わりません。
立ち止まるのは、いつもの湧き水のほとり。
この体験によると、私はそこまで白鳥が好きではないみたい。鳥類は、小さいほうが雰囲気があう。

小枝を揺らして翔び去る瞬間。雲の中からチチと呼ぶ声。
叢にはじかれて群れが目の前を横切る。燕は柳の若葉に憩う。
雨を待つ仕草。梅花の香りに誘われる…

私は、いままで、そうやって小鳥と過ごしていた。

これから、いつまでの冬か、この白鳥達とどうやって過ごそうか…

ああ、だけど、この5羽の白鳥が飛び去って、そしたら春が来るというのは、
ちょっと素敵な未来かもしれないな。

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