2007年07月08日
2007.7.8
…アスファルトの上に、モンシロチョウが力尽きている。
花びらじゃない。
風に弄ばれる銀の羽に、まだ幾何かの体温を感じる。
ドキン。
もう、抜け殻なのかもしれない。
だとしても、鱗粉に、過去の記憶が散在するから、私は明るく見送れない。
ナノハナ畑もシロツメの丘も、今はもう逝ってしまった。
身を委ねる、やさしい風も今は吹かない。
この街の、モンシロチョウの季節は去った。
(ああ、だけど、何としたことか!)
この夕べ
モンシロチョウの群が、輪になって、美空に昇っていくよ。
七夕
天上は曇り
まだ月もない。
ひらひら きらきら
一筋の光が、たまに揺らめき手を繋いで、
なんとにぎやかなことか!
クスクス クスクス
笑っているのは誰?
サワサワ
天の川をわたって、
そのずっと向こうまで、
モンシロチョウは続いていくよ。
カニ星雲も岩の下に隠れてしまった。
あははは あははは
モンシロチョウは翔けていくよ…
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- at 11:58
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