2006年12月26日

2006.12.26

ただいま実家に帰省中。


いつもの時刻、お決まりの田舎道をクッキーと散歩。
今日は、冬眠している動物や虫達が、うっかり起きてしまいそうなポカポカ陽気。
昨日より、もっと透明な空気にキラキラキラ、太陽の波がゆらゆらキレイ。
トコトコトコトコ。
クッキーは楽しそう。
クッキーはほんとに散歩が好きだ。
私は、クッキーをもっと喜ばせたくて、途中の田んぼでクッキーと「もってこい」して遊んだ。
今日のおもちゃはピンキー。
ピンキーは不格好なわりに、わりと遠くまで飛んでいってくれるから好きだ。
ピンキーを投げると、クッキーは大袈裟に駆ける。
大袈裟に駆けてよく通り過ぎる。
わざとだと思いたい…。

なんだか見られているような気がする。
トンビだ。
まさか!と思った瞬間、ピンキーは空の彼方に翔んでいってしまった。
鷹と見紛うくらい、大きな艶のある羽が印象的なトンビだった。

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「食べ物でもないのに、近頃のトンビも変わったね。」
クッキーに言ったら、クッキーは幸せにもその出来事にまるで気付かなかったらしく、
必死にピンキーを探し回ってる。
シッポの振りかたでクッキーの興奮が伝わってくる。
30分ほど経っただろうか…

もちろん見つかるはずもなく、あきらめきれないクッキーをなだめて歩きだした。
家も近くなってきて、クッキーの速度は愕然と遅くなる。
帰りたくないのだ。
道草に何度もオシッコに立ち止まり、
ぽとん!
田んぼの中の電柱にトンビがとまっている。
その下に何か落ちる音がした。
もしかして?
トンビが去った後、クッキーと電柱の根元を見にいった。
ピンキーだ。
クッキーは反射的に飛びついて、一瞬不思議そうな素振りをしたけど、
ピンキーの存在に首を振り回して喜びダンス。

そして私は、なんともいえず爽快になった。
すごい!
なんでかっていうと、ピンキーを返しにきてくれたトンビは、
ピンキーを連れ去ったトンビじゃなかったのです。
羽もぼろぼろの小柄なトンビ。
きっと、母さんトンビだ。
ピンキーを持って帰った我が子を叱って、母さんトンビがわざわざ返しにきてくれたんだ。
ありがとうトンビ。

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それと、余談だけどね、そのトンビの存在にまったく気づかなかったクッキーも、
また別の意味ですごいって思うんです…。
ゆっくりおやすみね、クッキー。

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